※複雑な気持ちですね
2月20日14時15分配信 MONEYzine
2009年の日本の名目GDP(国内総生産)は5兆849億ドル(474兆9240億円)であることが内閣府の統計でわかった。日本を追い上げる中国の名目GDPは4兆9090億ドルだった。
日本は1968年以来、名目GDPで世界2位を維持しているが、2009年も何とかその地位を守ることができた。しかし、2010年は中国に抜かれて、日本は世界3位になることが確実視されている。いよいよ中国の時代になり、日本は世界はおろか、アジアの中でもリーダーシップを発揮できなくってしまうのか。
しかし、歴史を俯瞰してみれば、そう焦ることもなさそうだ。世界経済を2000年というスパンで見てみると、中国という国は、日本はおろか欧米と比べても圧倒的にGDPでトップクラスを走っていた。日本が中国にGDPで負けるのは、ある意味自然なことなのかもしれない。
『経済統計で見る世界経済2000年史』(アンガス・マディソン著、柏書房刊)によれば、物価の影響を考慮に入れた実質GDPで見てみると、中国は19世紀前半まで、ずっと世界シェア20%を超える経済超大国だった。現在のアメリカが20%程度、日本が10%未満のシェアであることを考えると、その大国ぶりがわかる。
そんな中国が没落を始めたのは19世紀後半のことだった。さらに共産主義国になって経済が本格的に悪化し、世界シェアは5%を切るまでになった。それが改革開放政策によって上昇し、ついには日本を追い抜くまでになったのである。
このように歴史的に見れば、2000年前から人口の多い国だった中国が、GDPで大きな世界シェアを占めるのは自然なことだと言える。むしろ、多くの人口を抱えているのに、GDPが極度に低かった19世紀後半以降の方が、異常な状態だった。
ただし、その国の生活水準を表すのは、GDPではなく1人当たりGDPである。中国の1人当たり名目GDPは2008年に3000ドルを突破したが、まだまだ低い水準だ。近年の日本の1人当たり名目GDPは3万ドル台前半で推移しているから、その差は依然として大きい。
歴史的に見ても、1人当たりGDPについて言えば、昔から日本は中国よりも比較的豊かだった。古代から中世までは、日本と中国の1人当たりGDPはほぼ同じだったが、江戸時代には、日本の方がすでに豊かになっていた。
少子化で人口が減少している日本としては、GDPよりも、1人当たりGDPを重視していく方が適切ではないだろうか。今年、GDPで中国に追い抜かれてしまうことは、日本が経済的な目標を見つめ直す、良いきっかけになるのかもしれない。
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